Takasho Garden & Exterior Design Contest Vol. 33
(広島県)
Garden Produce SHINME. 様
施工のポイント
古い街並みが残る地域。 長くこの土地にお住まいのご家族のライフスタイルが変化したのをきっかけにお庭と駐車場を整備することに。 ご家族がゆったりと過ごせるお庭と共に、呉の街を展望出来る場所からは地域の方々にも緑豊かなお庭を眺めて楽しんで頂ける、また、プライベート空間とパブリック空間をあまり囲い過ぎず、アイアンフェンスと緑で自然に囲う事により、道路を通られる方々にも緑を楽しんで頂ける、周辺の景観にも調和したお庭をデザインしました。 とは言え、あまりにも開かれた空間では施主のプライベートが守られないので、ご家族で過ごされるお庭の中心には東屋としてテラス屋根と腰高までの花台、石貼テラスを設けることにより、ご家族が安心して過ごせる空間にしました。 施主は園路を散策しながら緑に触れ、東屋で緑を愛でながらゆったりとした時間を過ごす。 地域の方々には道すがら四季折々の緑を楽しんで頂ける。 「素敵なお庭が出来たね」「通るたびに楽しませてもらっているのよ」と地域の方々のお声をたくさん頂いています。 古い街並みが残る地域だからこその「緑のお裾分け」と言えるお庭が出来ました。 デザイン,色彩及び施工技術の工夫としては、変形地で高低差がある広い土地をお庭と駐車場に分けるデザインに頭を悩ませました。 お庭の高さが駐車場より低い高さになる為、空間を区切る時、どうしても土留めが必要になります。 普通土留めとしてはブロック等を使用する事が多いのですが、今回はお庭の柔らかさを表現する為、広島県で採掘される「向原石」を職人の技術で曲線に積み上げました。 お庭と駐車場を階段で上り下りし行き来することで空間へのメリハリが出来ています。 東屋としてメンテナンス等を考慮し、アルミ製のテラス屋根を採用しました。 屋根が付いているので雨の日でも快適に過ごせ、また、日差しが強い日にはシェード(日除け)で対策できるよう考慮しました。 施工は工種が多く、不規則なデザインを取り入れたので、実際に形にするのが難しく、多くの職人の技術と知識を必要としました。 特にテラス屋根の柱を図面通り花台に埋め込む施工には苦労しました。 植栽は施主が高木・低木・下草類、四季折々の植栽を無理なく楽しめるよう、管理のし易い植栽を中心に選定しました。 素材としては全体的に既存の建物に調和し、緑に映えるよう、天然石などの自然素材、色彩はアースカラーを中心に選定しました。
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過去の受賞作品