施工のポイント

都会の喧騒から一歩離れた、ミュンヘン中心の企業敷地内の日本庭園。手入れの行き届かない植物や砂利だけだった以前のオフィスの庭が、今や風情漂う日本庭園に生まれ変わりました。庭の中央には、幅の狭い二本すかしのみす垣をあえて斜めに配置し、通りからの視線を巧みに遮ると同時に、庭のゾーニング効果と視覚的な奥行きを感じさせる設計が施されています。 庭園内の小道はジグザグに伸び、その合間には天然の苔で作られた島々が配され、限られた空間を広々と見せる工夫が施されています。また、枯山水の美を取り入れたことで、庭全体が格調高い雰囲気を醸し出しています。庭の最奥部には、日本の老舗石店が手がけた多角型のつくばいが設置されており、かけひから注がれる水がゆっくりとつくばいに滴り落ち、その心地よい音色が庭全体に広がります。 木々が風にそよぐ音、差し込む木漏れ日、庭を訪れる者に安らぎと癒やしをもたらし、従業員たちの心を静かに整えてくれます。この庭園は、まさに大都会の中に佇む静謐なオアシスとして、その存在感を放っています。

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